遠藤研究室

形質進化過程の解明-evolutionary morphology

分子系統樹上で特定形質の形質状態の最適化を行い、形質進化の極性を推定する。これにより、形質進化過程を推定し、その適応上の意義を考察する。

ヤハズエンドウ雌蕊

Endo, Y. & Ohashi, H. 1995. The morphology of styles and stigmas in Vicia (Leguminosae), and its systematic implications. J. Plant Res. 108: 17-24.(マメ科ソラマメ属植物22種の花柱および柱頭の走査型電子顕微鏡による観察と特徴の記載。これにより、系統関係の推定と属内の新たな分類体系設立の必要性を提示した。左図はヤハズエンドウの雌蕊先端部。ソラマメ属では雌蕊の先端側に位置する花柱に毛が生えるという特徴がある。この毛は煙突ブラシのように、花の中の花粉を外へ吐き出す役割をするものと考えられている。写真では、先端の柱頭は乳頭状突起に被われ、その下に花柱上の毛がはえている。途中に無毛部があるのが近縁種の特徴の一つである。)

マメ科胚珠横配列

Endo, Y. & Ohashi, H. 2009. Diversification of seed arrangement induced by ovule rotation and septum formation in Leguminosae. J. Plant Res. 122: 541-550.(マメ科の果実の内部構造の多様化に胚珠の初期配置、相対成長速度、そして隔壁形成のタイミングが関わることを解明した。左図はハブソウの果実の縦断面。胚珠の規則正しい配列が認められる。胚珠の向きは、豌豆や大豆とは異なっている。)

Endo, Y. 2012. Anatomical diversity of funicles in Leguminosae. J. Plant Res. 125: 41-53.(マメ科植物の珠柄内部構造の多様性を解析。珠柄内部で維管束が捩じれている状態を発見し、胚珠発達過程において、豆果内で胚珠がおよそ90度珠柄を軸に回転している事を示した。)

マメ科胚柄

Endo, Y. 2012. Characterization and systematic implications of the diversity in timing of programmed cell death of the suspensors in Leguminosae. American J. of Bot. 99: 1399-1407.(マメ科胚珠の発達過程において、胚珠内の胚柄の寿命が多様であることを明らかにした。これにより、マメ科の胚珠内での胚による栄養分吸収方法が多様である可能性を提示した。左図はエダウチクサネムの胚珠の解剖図。珠皮に囲まれた胚が中央に見える。胚は左側の子葉部分と右側の幼根部分からなる。胚は右側の幼根部分で胚柄を経由して珠皮内側に接着している。)

茨城大学理学部生物科学コース
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